援用とは?
援用というのは、時効の利益を受ける人が時効の完成を主張するなど、ある事実を自己の利益のために主張することをいいます。
また、援用は、証拠の援用、抗弁の援用などとして用いられます。
時効の援用とは?
時効というのは、時効期間の経過によって権利の取得(取得時効)やその消滅(消滅時効)が生ずることになっていますが、これらは当事者による援用がなければ、裁判所は取り上げることができません。
この見解については争いがありますが、判例は次のようにされています。
⇒ 「時効期間の経過とともに確定的に生ずるものではなく、時効が援用されたときにはじめて確定的に生ずる」(最判昭61.3.17)
なお、援用権者が数人いる場合には、1人が援用しても、その援用の効果は他の人には及ばないとされています。 |